単発型円形脱毛症は、コイン大のハゲが頭部に現れるという皆さんがイメージする典型的な円形脱毛症です。男性によく見られる円形脱毛症(AGA)の場合、頭頂部や前頭部の薄毛が目立つこととなりますが、側頭部や後頭部など、どこにでも起こるのが円形脱毛症の特徴です。多くは自然治癒しますが、中には後述する多発型の円形脱毛症に移行する場合があります。
多発型円形脱毛症は、コイン大のハゲが複数個できるタイプの円形脱毛症です。複数個のハゲが一度に現れるケースもあれば、単発型の円形脱毛症から移行する多発型のケースもあります。 抜け毛の部分が重なって不整形になった多発型円形脱毛症のことを、多発融合型脱毛症と言います。また、側頭部や後頭部に蛇行したように起こる多発型円形脱毛症、を蛇行円形脱毛症と言います。 多発型の円形脱毛症の特徴としては、再発を繰り返すリスクの高いこともあげられます。多発融合型の円形脱毛症を認めた場合は、できるだけ早めに病院を受診して医師に相談しましょう。多発融合型は多発型から全頭型への移行段階だと言えます。ほうっておくと徐々に脱毛斑が広がってしまう可能性があるため、できるだけ早い段階で治療を開始することがとても重要です。
全頭型の脱毛症はその名のとおり、頭髪全体が抜け落ちてしまうタイプの円形脱毛症です。多発型の円形脱毛症が進行して起こるケースがほとんどです。 全頭脱毛症は、文字通り頭部全体の毛髪が抜けてしまう症状で、難治症のひとつとも言われます。 ただし、頭部全体の毛が突然一気に脱毛するわけではなく、ひとつの小さな円形脱毛症が徐々に増え、頭部全体の脱毛に至る、というのが一般的なプロセスです。
円形脱毛症というと、頭に見られるものと思いがちですが、眉毛やまつげをはじめ、全身の体毛がことごとく抜け落ちてしまうケースもあります。 そのような円形脱毛症のことを汎発型の円形脱毛症と呼んでおり、全身脱毛症とも呼ばれます。根治は非常に難しいとされています。 全身脱毛症の原因については医学的に特定されていない状況です。 一説では、本来は細菌やウイルスなどの外敵から身体を守るために活躍するリンパ球が、毛包組織を攻撃してしまうからだといわれています。
円形脱毛症には蛇行型と呼ばれる種類があり後頭部~側頭部に頻発する症状の重い円形脱毛症です。蛇行型は単発型より治りにくいと考えられています。